秋彼岸は、秋分の日を中心とした7日間の仏教行事です。先祖供養と追悼が主な目的で、多くの人がお墓参りをします。また、この世とあの世が最も近づく時期とされ、故人との精神的なつながりを感じる機会でもあります。自然への感謝や季節の変わり目を認識する意味合いもあり、おはぎなどの季節の食べ物をお供えします。さらに、仏教の教えである「六波羅蜜」を実践する修行と内省の期間としても重要視されています。

 六波羅蜜は、仏教における6つの修行法です。布施（与える）、持戒（戒めを守る）、忍辱（耐える）、精進（努力する）、禅定（瞑想する）、智慧（悟りを得る）から成ります。これらの実践を通じて、煩悩から解放され、悟りの境地（彼岸）に到達することを目指します。お彼岸の7日間は、この六波羅蜜を意識して過ごす機会とされています。